本学会認定医制度施行に向けて

日本小児心身医学会理事長 田中 英高

3月も終わりに近づき、年度末も迫ってきました。子どもたちや若者の新学年や新生活が始まります。希望に胸を膨らませている人も多いでしょう。

 さて、当HPにある「平成22年 新年の挨拶」ですでにお知らせしましたように、本学会は小児の心身医学に関して優れた専門的学識と臨床力を有する医師を育成し、子どもたちとその家族の健康の増進・福祉の充実に寄与することを目的として、認定医制度を施行致します。その主旨について簡単にご説明致します。

 昨今、子どもの心の診療医養成が重要な国策として位置づけられていますが、本学会は昭和57年に創設された当時より、すべての小児科医が心身医学を修め実践すべきであるとの理念を持って、その養成に長く取り組んできました。しかし、近年に至っても心に問題を持つ子ども達は増加しており、より専門的な診療が期待されている現状を考えると、一定水準以上の知識、技能、態度、温かい心を有し、かつ標準的な心身医療を実践できる経験豊かな臨床医を数多く輩出することが望まれます。

  このような背景から本学会は、昨年度より独自の認定医制度について検討を開始しました。その概要と制度施行については、昨年6月総会において承認を受けました。その後認定医制度準備委員会(委員長 岡田あゆみ)を発足し、1年以内という短期間ではありましたが、同委員会が認定医制度規約、細則、試験要項を作成しました。

  折しも昨年は、本学会から標準的診療の支援として「心身医学会ガイドライン集」が出版され、さらに日本小児科学会が将来の専門医制度開始に向けて各分科会にサブスペシャリティを養成するように求めるなど、ちょうど良いタイミングで本学会が認定医制度を発足することになったのではないかと考えています。 

 さて現在、子どもの心の診療医養成事業については、日本小児科学会、日本小児科医会、日本小児精神神経学会を含めいくつかの学術団体が活動しています。それぞれは所属会員のニーズに合わせた養成事業を展開しており、その位置づけに関しては平成17年から各団体が集まって合議を繰り返しました。その概要については厚労省から見解が出され、また本学会機関誌とHPに掲載しています。(http://www.jisinsin.jp/demand.htm

 日本小児科学会や日本小児科医会などは、おもにレベル1診療医の養成事業に参画しています。一方、本学会は幅広く、レベル1〜3の養成を対象としています。本学会の研修会は、年1回開催される大会学術集会と年7回開催される地方会において実施されています。大会学術集会では最終日研修会はレベル1を対象に、イブニングセミナーはレベル2〜3を対象に企画構成され、すでに前者は28年、後者は11年の歴史があります。また各地方会はおもにレベル1を対象とした活動を行っています。 

 本認定医制度は平成22年度より施行しますが、その目的はレベル2、およびレベル3診療医の養成にあります。初年度は、本格的な認定医制度に備えた暫定期間と位置づけて、理事が暫定的に認定医制度委員を務め受験者は評議員に限る予定です。会員の皆様には23年度から本格的に受験して頂けるように鋭意、取り組んで行く予定です。

 受験資格等の詳細につきましては近日中にHPに掲載します。認定医制度規約、細則、試験要項、申請書式を当HPよりダウンロードできるように致します。是非、ひとりでも多くの会員に認定医資格を取得して頂き、多くの子ども達の幸福に貢献していただけますように、心からお願いいたします。

 

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